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 日本において行われた捕鯨法

日本において行われた捕鯨法


1,突取捕鯨

 主たる捕獲方法が、手投げの刺突道具で鯨にダメージを与える事に依るものを指す。具
体的な作業として鯨を弱らせるための銛突、鯨を仕留める剣突、その両方を行う。

①突取捕鯨法:突取のみで捕獲する捕鯨。古墳時代頃には始まっており、戦国時代後期に
専業化した鯨組によって行われるようになる。なおアイヌ捕鯨文化では毒銛を用いた。

②網掛突取捕鯨法(従来「網取式捕鯨」と言われてきたもの):網掛によって鯨の泳ぎを
抑えてから突取を行う日本独特の突取捕鯨法で、延宝年間に成立した。

③洋式突取捕鯨法:欧米で発達した突取捕鯨法で、幕末に導入された。

2,網取捕鯨
 
 鯨を確保する主要な方法として網を用いる。

①断切網捕鯨法:鯨が湾に入り込むと湾口を網で仕切り、さらに湾奥に追い込んで網で仕
切って取る方法。海豚漁によく用いられたが、丹後の伊根浦では捕鯨に用いられた。また
現在も和歌山県太地では、沖合から動力船で追い込む形で行われている。

②定置網捕鯨法:大規模定置網を使って鯨を取る方法で、江戸時代後期に西海(五島)と
能登で始まった。

3,銃殺捕鯨

 船に固定されていない手持ちの火器(銃)を用い、炸裂弾や銛を発射して行う方法だが、
日本では、ボンブランスという炸裂弾で鯨を殺傷するボンブランス捕鯨と同義語である。
銃には、肩当て式の捕鯨銃や、木柄の先端に短筒を付けたポスカン銃がある。

4,砲殺捕鯨

 船に台座を設けて固定した火器(砲)を用い、銛や、炸裂弾、その両方の複合弾体を撃
ち込んで、鯨を捕獲、殺傷、その両方を行う事を捕獲の主体とする。動力船との組み合わ
せでより効果的になった。

①米国中砲式砲殺捕鯨法:米国中砲を用いた捕鯨で、明治に試験的に行われた。

②関澤式砲殺捕鯨法:関澤明清が開発した無炸裂銛を射つ捕鯨砲を用いた捕鯨法で、明治
20年代に伊豆大島、朝鮮、金華山沖などで用いられた。

③ノルウェー式砲殺捕鯨法:1864年ノルウェー人のスフェント・フォインによって開
発された炸裂弾体と銛を一緒にしたものを発射する砲と、動力船を用いた方法で 世界的
に捕鯨法を一新し近代捕鯨業の主流となる。日本では明治30年代頃に導入された。

④グリーナー式砲殺捕鯨法:1837年にイギリスのグリーナーが制作した、無炸裂銛を
撃ち出すグリーナー砲を用いた方法。房総の槌鯨捕鯨で行われた。

⑤前田式砲殺捕鯨法:明治37年(1914)に和歌山県太地浦の前田兼蔵が発明した、
小型鯨を捕獲するための連装の銛を発射する砲を用いた方法。